生きかた上手
『伝え方が9割』
第2章 「ノー」を「イエス」に変える技術
「イエス」に変える切り口:4
「認められたい欲」
これは、ステップ:2で相手の頭の中に、「他人に認められたい」とか「いい顔を見せたい」と気に効果を発揮する技術です。
もともと人は誰も認められたいという本能があります。
その証拠に、赤ちゃんが立ったとき「よくできたねー」と言われると満面の笑みになり、また何度も立とうとする。
人間のDNAには「求められたい欲」が組み込まれていて、それを満たすためにちょっとぐらい面倒なことでもやろうと思うのです。
これは年齢にかかわらず、男でも女でもあてはまります。
特に、面倒くさいと思われるものをお願いするときにはコレです。
例えば、残業を頼むときなんと言えば、快くひきうけてくれるでしょう?
「残業お願いできる?」→あなたのメリットでしかない。
「きみの企画が刺さるんだよ。お願いできない?」→認めているコトバから始まっていることで、面倒くさいこともやってみようとする気持ちが生まれる。
えてして、頼みごとは、相手にとって面倒くさいことです。
上司と部下の関係だったら、それは仕事としてやらないといけないからこの技術を使わずとも部下は動くでしょう。
だけど、この「認められたい欲」を使えば、相手の気の乗りかたが変わります。
最終的にあがってくる内容も、クオリティの高いものが期待できます。
こんな話があります。
その方の家にはりっぱな塀があり、小学校の通学路でした。
ある日、家主は塀が傷ついているのを発見しました。
どうやら、小学生が、塀に石を投げつけていったようです。
だいたいがカワイイ子たちなのですが、中にはイタズラッ子もいるようです。
それから、たびたび塀に石をぶつけられるようになりました。
困った家主は、「壁にものを投げないで」という張り紙をしたのですが、いっこうにおさまりません。
あるとき、張り紙にまでも、石をぶつけられているのを見て、ほとほと困っていました。
家主が思ったままに「壁にものを投げないで」と伝えたとしても、小学生にはまったく驚かないどころか、かえって投げたくさせてしまったのです。
はじめ犯人を見つけて叱ってやろうと思ったのですが、でも違う戦法をとることにしました。
ある日、石を投げている小学生を見つけたとき、子どもたちにこう言いました。
「いい球投げるね!こんな所で腕使うのはもったいないよ!ちゃんとボールでやりな!」
子どもたちは、怒られると思ったところ、「いい球投げるね」と言われびっくりしたかもしれません。
まさにその伝え方は、「認められたい欲」でした。
人は認められると、相手の話をきいてもいいかなと思うものです。
小学生たちは、「すいません」と言って立ち去っていきました。
その日から、塀を傷つけられることはなくなったとのことです。
もしかしたら、彼らの将来の夢を見つけるコトバになっていたかもしれません。
#伝えかたが重要 #生き方上手 #いきいきと生きる #HappinessFirst #ホテイアオイ広場 #幸せの秘訣 #ありきたりなことをきちんとやる #生き方を決めるのは自分