生きかた上手
孫子の兵法「最後に勝つ人」の絶対ルール
第一講:「計篇」
最後に勝つ人は「この戦い方」を知っている
9 常に「相手の優位に立つ」ことを考える
利して之を誘い乱して之を取り、実にして之に備え、強くして之を避け、怒りて之を撓し、卑しうして之を驕らせ、佚にして之を労し、親しみて之を離し、其の無備を攻め、其の不意に出づ。
相手が何を望んでいるのかがわかれば、相手をリードすることができる。時には賛同し、ときには痛いところをつき、ときには不意をつくなどして、意のままに相手をリードするべし。ようするに「人間通」になることが重要なのだ。
ことをうまく運ぶには、自分のやることを誰にもジャマされることなく、みんなを味方に巻き込んでいくことが求められます。
一言で言えばそれは、相手より「優位に立つ」こと。
孫子は「人間関係は持ちつ持たれる」なんて甘っちょろいことは言わない。
「自分が優位に立って、思うように事を運べるような人間関係をつくりなさい」としています。
グローバル時代の現代、見ず知らずの国や地域に行って、これまで出会ったこともないような「したたか」な相手ともときには交渉し、ときには協力関係をつくり、こちらのために働いてもらわなければなりません。
理想的なことを言えば、正々堂々と正論で押し切り、圧倒的に優れた人格と教養で相手を屈服させ、相手が弟子入りしてくるぐらいでなければいけません。
しかし若いときは、なかなかそうはいかない。
そんなときの心すべき要点を、孫子は次のように言っています。
◎メリットを提供
誰かが自分の欲しいと思っていたものを提供してくれたら、その人に対して恩義を感じます。
場合によっては感謝の余り、「あなたのためなら、どんな協力も惜しまない」と言ってしまうかもしれません。
相手をそんな気にさせたら、間違いなく自分が優位に立てます。
たとえ相手が「何とかA社と取引ができたら、うちの売り上げもぐんと上がるんだけどなぁ」と望んでいたとします。
そのときに、もしあなたが雑談ついでに「実は私、昨夜もA社の取締役と食事してましてね。最近、親しくさせていただいているんですよ」などと言ったら、相手はどうなるでしょう?
目の色が変わる。
そして「ぜひ一度、紹介してください」と、あなたにすがるような態度になる。
こういうことができれば、相手が自分よりずっと上の偉い人・大物であっても、たちまち立場を逆転させることが可能なのです。
もちろんそのためには、あらかじめ相手の欲求をリサーチしておくことが必要。
その欲求に応えられる人脈や情報を持っていることも求められます。
大変ですが、その労を惜しんではいけません。
実際、私のアメリカ在住の友人はこれと同じケースで、相手が取引を望む会社を探り当て、その会社の大物経営者と知り合いになるために、その人が受けている高額なテニスクリニックに入会する、なんてことまでやりました。
そうして大型プロジェクトの成功に向けて、ことを優位に運んだのです。
そんなふうに裏でしっかり準備しておいて、でもそのことはおくびにも出さずに、あくまでもさり気なく”相手がいまもっとも欲しい話”を持ちかける。
そのほうが恩着せがましくないし、ありがたさがいっそう増すというものです。
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