生きかた上手
孫子の兵法「最後に勝つ人」の絶対ルール
第二講:「作戦篇」
これからの時代を生き抜くための「武器」を持て
13 不得意分野でムリして戦うな
国の師に貧しきは、遠く輪世ばなり。
来た仕事は何でも受ける。そういう気概は必要だが、その仕事をするには明らかにまだまだ実力が追いついていけない、不得意な分野のものであるなら、ムリして受けてはいけない。いまくいかないだけでなく、失敗による手痛いダメージを受け、その敗北感から立ち直ることが容易ではないからだ。その分野の実力を磨くことが先決である。
仕事というのはだいたい、それをうまくやれそうな人のところに来るもの。
でも、ときに「どうして自分に?」と思うような仕事が舞い込んでくることああります。
先方にもいろいろ事情はあるでしょう。
誰も引き受けてくれなかったとか、やってほしい人はいるけどギャラが高いとか、そもそも誰に依頼すればいいのかわからないとか…。
そんなとき、自分にはまだこなすだけの実力が備わっていないのに、ついムリして引き受けてしまうことがよくあります。
心のどこかに、「いいお金になる」「大きな会社とつながりができる」「これまで以上のつき合いができる」など、いろんな欲があって、「やらねばソン」だと思ってしまうからです。
しかし、それは違う。
逆に、「やったほうがソン」です。
考えてもみてください。
自分にその仕事をするだけの実力も実績もない、言い換えれば現時点の自分の実力から見て「遠い」ところにある不得意分野に飛び込んだって、うまくやれるわけがないじゃないですか。
しかもその当然の帰結として失敗したら、ことは単なる失敗にとどまらない。
自分自身は敗北感にさいなまれ、心に「また失敗したらどうしよう」というトラウマをつくることになってしまいます。
また先方や周囲から、その一事をもって「あいつは使えない」とダメの烙印を押される可能性だってあります。
いずれにせよダメージは大きく、そこから立ち直るのは至難の業。
妙な”失敗癖”がつくだけなのです。
ですから、不得意分野の仕事がきたら功を焦って、ムリして引き受けない。
次は自信をもって引き受けられるよう、実力を磨くことを考えるのが賢明というものです。
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