THE SLIGHT EDGE
第1部 スライト・エッジの作用
2章 第一の要素
もしベーブ・ルースが「失敗という選択肢はない」という哲学に従って生きていたなら、彼の偉業は達成されなかったことだろう。
なぜならベーブ・ルースはホームランの世界記録を樹立したけれど、三振の数もリーグ首位だったからだ。
多くの人が史上最高のバスケットボール選手の1人と認めるマイケル・ジョーダン(シカゴ・ブルズ時代にNBAのタイトルを6つ獲得)は、高校2年のときには身長が足りないと判断され、チーム入りを果たせなかった。
だが、その後の2年間で10センチも背が伸びて、腕前にも磨きがかかり、順調な選手生活が滑りだした。
エイブラハム・リンカーンはその生涯を通じて、驚くほど多くの落選と公職上の失敗を重ねた。
ぱっとしない風貌のイリノイ出身の弁護士にとって、失敗は選択肢にあるどころか、お手のものだったと言える。
そうでなければリンカーンが大統領まで登りつめることはなかっただろうし、今日のアメリカがどんな国になっていたかも分からない。
アメリカ合衆国という国そのものが存在するかどうかすら、怪しいものである。
また、トーマス・エジソンが「失敗という選択肢はない」という哲学を信条としていたなら、僕たちの今日の生活がどんなものになっているかを想像するのは困難だ。
電球が長時間灯り続けられるよう、安定したフィラメントの材料を探していたエジソンは、何千種類もの材料で実験を行ったが、ことごとく失敗した。
そのエジソンが有名な言葉を残している。
それは「私は失敗したのではない。うまく行かない1万通りの方法を発見しただけだ」というものだ。
成功した人々というのは、失敗を重ねて頂上に辿り着いたのである。
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