第2章 第一の要素 P47
『人生の知恵』
他人の行為を観察すれば、その行為の背後にある心の姿勢を通して、その元となる哲学までもが見えてくる。ある人がどんな行動を取っているかを教えてくれれば、僕はその人の哲学を言い当てることができる。
人生哲学をもう1つ紹介しよう。IBMの創立者トーマス・J・ワトソンの言葉だ。
『成功の法則は非常にシンプルだ。失敗の割合を2倍にすればいいのである。』
昨今、失敗の割合を2倍にすることが成功の鍵だと教えられることは少ない。それどころか、失敗は疾病のように忌み嫌われている。「失敗という選択肢はない」という表現を聞いたことがあるだろうが、本当にそうだろうか?表現に照らし合わせて確かめてみよう。
選択肢の1つとして考えようが考えまいが、失敗というものは起こるものである。だったら、選択肢の1つとして考えたほうがいい。
「失敗という選択肢はない」という哲学で人生を過ごせば、学ぶための良い機会をことごとく逸することになるだろう。
もしベーブ・ルースが「失敗という選択肢はない」という哲学に従って生きていたなら、彼の偉業は達成されなかったことだろう。なぜならベーブ・ルースはホームランの世界記録を樹立したけれど、三振の数もリーグ首位だったからだ。
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