『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第9章 始まりは1セントから P215

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「1セントと蝶の羽」
 
自分の手を洗うことで、数百万もの人々の命を(そこにはおそらくはあなたの命も含まれているだろう)救った男の話をしよう。
 
19世紀の中頃、バクテリアが病気においてどのような役割を果たしているかがまだ全く知られていなかった時代、ほとんどの女性は、病院に行くぐらいなら道端で出産したほうがましだと考えていた。
 
道端で出産したほうが生き残れる確率が高いと、彼女たちは知っていたのである。当時の医療機関での出産では、10人に1人の割合で死亡する危険性があった。
 
イグナーツ・センメルヴェイスという名前のハンガリー人産科医が勤めていたウィーン総合病院では、3人にl人近くが亡くなっていた。
 
センメルヴェイスは、大胆な提案をした。
 
分娩の前に医師は必ず手を洗うことにしようという提案だった。
 
彼はみんなから冷笑された。
 
医師たちは汚れた手のままで赤ん坊を取り上げ続け、産婦の死亡も相変わらず続いた。
 
手を洗うというちょっとしたことで違いが生まれるということが、医師たちには理解できなかったりだ。
 
そのために数千人の人々が、落とさずに済むはずの命を落とすことになっ た。
 
それでもセンメルヴェイスは自分の手を洗い続け、やがて彼の考えが受け入られるときが来た。
 
その結果、無数の人々の命が救われた。
 
実際、センメルヴェイスの一見どうでもいいと思えるようなちょっとしたアイディアがなかったなら、あなたも僕も今ここにいなかった可能性が相当ある。
 
なぜなら僕たちの祖母や曾祖母が、出産を無事乗り切ることはできなかったかもしれないのだから。
 
バタフライ効果」について聞いたことがあるだろう。
 
これはカオス理論の有名な定理で、南アフリカで1羽の蝶が羽ばたくと、それが一連の出来事を連鎖的に引き起こし、最終的には東南アジアに台風をもたらすというものだ。
 
つまり、人はそれを自覚していようがいまいが、自分自身もバタフライ効果をもたらしていて、しかもそれは始終起こっているのである。
 
 
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