第11章 スライト・エッジをマスターしよう P268
「偽りの大多数」
「すべての真実は3つの段階を経る」というのが、ドイツの偉大な哲学者アルトゥール・ショーペンハウアーの観察だったようだ。
「 第1段階では一笑に付される。第2段階では激しい反対にあ
う。第3段階で自明の理として受け入れられる」。
同じことをガンジーは「最初は無視され、次に笑われ、それから戦いを挑まれる。そして最後にあなたが勝つ」と表現した。
どちらの言葉にも95%の人々の性質に対する見事な洞察が述べられている。
大多数の人は第1段階と第2段階が自分のそばを通り過ぎるに任せ、真実が自明の理となるまでただ待っているのが常である。
成功の鍵は、やがては自明の理となることをそうなる前に見極めることにある。
もっと簡単に言えば、大多数の人々がしていることをみつけて、その反対のことを(おそらく心地良くはないだろうことを)すればいいのである。
少なくとも、95%の人々に無視され、笑われ、戦いを挑まれる最初のうちは。
だが、最終的に勝つのはあなただ。
スライト ・エッ ジを味方にすれば、あなたは常に勝つ。
むろんある程度は知性と判断力を働かせなければならない。
大多数の人々と反対の方向に進んでいるだけで、物事があなたに有利に動くわけではないのである。
反対のための反対というものも、種類を変えた服従でしかない。
それでは逆の言葉で表現しているだけで、大多数の人たちがしていることに囚われていることに変わりはない。
成功曲線に踏み出そうとすれば、たっ た1人で踏み出すことになる可能性が非常に高い。
ウィルバ―フォースやエジソンや、リンカーンがそうだったように。
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