『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第15章 スライト・エッジ習慣を身につけよう P362

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『習慣その5:信念に裏打ちされた燃えるような願望を育む』
ナポレオン・ヒルの名著『思考は現実化する(原題”Think and Grow Rich"』(きこ書房)のことは、すでに何度も話した。ここでは、この名著がどのようにして生まれたかを話う。   
ヒルは駆け出しの新聞記者時代に、当時世界で最も大きな成功を収めている人物の1人だったアンドリュー・カーネギーについての記事を書く仕事を任された。
インタビュー(このインタビューが自分の人生の大きな転機になったと、ヒルはのちに語っている)の途中、カーネギーは自らのシンプルな成功哲学の概略を述べたあと、当時最も大きな成功を収めていた男女500人にインタビューを行うというプロジェクトに乗り出す気はないか、そして成功者に共通して見られる原則と哲学を実証してみてはどうかとヒルに打診した。
ヒルはこのやりがいのある仕事に着手し、プロジェクトの達成に費やした長い年月は空前絶後のベストセラーの1冊に結実したのである。
各界成功者500人余りへのインタビューを進めていくうちにヒルが見い出した成功者に共通する第1の特質は、いわゆる信念に裏打ちされた願望だった。
ヒルはこう記している。
「信念に裏打ちされた願望の力を私は信じる。なぜなら低い身分に生まれた人々がこの力によって、権力と富のある地位へと押し上げられるのをこの目で見てきたからだ。その力が墓地に眠る者を揺り起こすのを(彼らがさまざまな方法で何度となく打ち負かされたあとに再起を果たすための媒介として、その力が役に立つのを)私は自分の目で見てきたのだ」
信念に裏打ちされた燃えるような願望とは、どこかに到達したいと心から熱烈に願うことであり、またそれを知っていること、希望したり、期待したりするのではなく、必ずやそこに到達するということを知っているということなのである。
別の言い方をすれば、願望と信念が一致していなければならないのだ。
願望と信念がバラバラだと何かを願望していても、今自分が取っている行動が自分を必ずそこへ導いてくれると心から信じることができなければ失敗への道を進むことになる。
それとは逆に、願っていることが大きすぎて現状と大きな隔たりがあるような場合でも、自分が実践しているスライト・エッジの原則に適った行動に対する信念がその願望と一致しているのなら、ヒルが記しているような種類の成功に向かって進むことになる。
成功へと向かう旅の途中、あらゆる種類の障害が待ち受けていることだろう。その人間の大きさは、行く手を阻む問題の大きさを見ればわかる。
成功する人というのは、問題を見て機会を見出すものなのだ。
尻尾を巻いて逃げ出すことなく問題に立ち向かう原動力となるのは、燃えるような願望だ。だが、それをやり抜くためには、信念に裏打ちされた欲望でなければならないのである。