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第7章 幸せの秘訣 P164

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『使う言葉で寿命は予測できる』
2013年6月、僕は第3回国際ポジティブ心理学大会に出席し、態度と健康の間には直接的な相関関係があることを示す驚くべき証拠があるというセリングマン博士の発表を聞いた。
博士は、CDC(訳注:疾病対策センター)が報告したアテローム動脈硬化(訳注:動脈の内側に粥状の隆起が発生し、血流が減少したり遮断されたりする状態)の発症件数をアメリカ北東部の郡ごとに示した地図を聴衆に見せた。
続いてアテローム血栓動脈硬化の発生件数をやはりアメリカ北東部の郡ごとに示したもう1つ別の地図を並べて示した。
その地図は、人々がツイッター上でつぶやいた言葉を郡ごとに分析し、それを基にして発症件数を予測したものだった。
2つの地図は、ほとんど同じだった。
それは驚くべき物だった。その研究では8000万件以上のツイートに中から約4万語が分析され、その結果を郡ごとの心臓麻痺発生件数の解析結果と重ね合わせてみると、両者の間にはほぼ完璧な相関関係が見られた。
病気をこれほど正確に予測するのは、いったいどんな言語パターンなのだろう?
それは全体としては、人間関係の希薄さや社会的支援の欠如を示す言葉に加えて、「頭にくる、孤独だ、うっとうしい、無理だ、憂鬱だ、退屈だ、疲れた」などの怒り。攻撃を示す言葉、そしてここではとても紹介できない言葉も数多くあった。
次に彼は、前向きな態度と心臓麻痺のリスクが下がることとの相関関係を示すチャートを見せたが、それもまた衝撃的なものだった。
アテローム動脈硬化の発症件数の低下との間に相関関係を示す言葉を挙げたスライドには、「朝、素晴らしい、助かる、分かち合う、走っている、前へ、偉大な、興味深い、ランチ、ディスカッション、ありそうだ」のどの言葉がっ含まれていた。
リングマン博士とかなりの時間にわたって個人的にお会いし、友情を結ぶことができたことは、僕にとって光栄であり非常に喜ばしいことだった。
僕たちはその後、幸福について、自己開発とポジティブ心理学の考え方の実世界での活用について、定期的に話をしている。
リングマン博士はとてつもないことを考え出す人だ。
マーティン・セリグマン(Martin E. P. Seligman、1942年8月12日 - )はニューヨーク州アルバニー出身のアメリカ人心理学者で、うつ病と異常心理学に関する世界的権威で、学習性無力感の理論で有名であり、その研究はポジティブ心理学の創設につながった。彼はペンシルベニア大学ポジティブ心理学センターの長でもある。