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第10章 人生の2つの道 P239

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『過去と未来』
僕の友人の1人が言うには、人は自分の配偶者について2つのリストを作っていて、いつもそれを頭の中に入れて持ち歩いているのだそうだ。
長いほうのリストには配偶者の短所が細かく書かれており、短いリストには配偶者の長所がかいつまんで書いてあるという。
人が日々チェックするのは長いリストのほうだ。それでは短いリストはいつ見直すのか?
それは相手の葬式のときに弔辞で読むのである。
成功曲線上にいる人々は、葬式の時まで待ちはしない。彼らは長いほうのリストはびりびりに破いて風に飛ばし、短いほうのリストを毎日読む。
彼らは配偶者の長所をうまく見つけ、短所は忘れてしまう。彼らは決して恨みを抱かない。
そうすることが道徳にかなっていないからではなく(むろんその理屈に同意はするだろうが)自分の人生が描く曲線の邪魔になるからだ。
恨みは自分を加速させる。未来に向けて進んでいくのに忙しい彼らには、バックミラーをのぞき込んでいる時間はないのである。
自分を成功曲線に乗せるのに一番手っ取り早い最短ルートの1つは、過去から抜け出すことだ。過去を振り返るのはかまわない。
だがそれは、より良い計画を練ることだけを目的にするべきだ。
過去を振り返って、自分が犯した誤りを理解してその責任を取り、未来の行動を変えるツールとしてその経験を生かすのである。しかし、あまり多くの時間をそのことに費やしてはいけない。
過去よりも未来のほうが、ずっと優秀なツールなのだから。
未来は自分にとって最強のツールであり、最良の友でもある。
集中して真剣に考えて、自分が向かう場所を一点の曇りなく思い描いてみなければならない。
本書の終盤に、そのための時間を設けてある。だから今はこれだけ言っておくことにしよう。
明確な未来像を持ち、
自分をその未来へ引き寄せられるよう日々意識的に時間を費やすことができるなら、
今現在どんな摩擦や妨害があったとしても、
そして過去があなたを捕まえて引きずり下ろそうとしているように感じたとしても、
あなたはきっとやり通すとができる。
過去と未来についてもう一言だけ。
一番良いところは最後にとっておいた。
過去は変えられない。
だが未来は変えられる。
変えられないものからの影響を選ぶか、
それとも変えられるものからの影響を選ぶか。
それを決めるのはあなただ。