『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第11章 スライト・エッジをマスターしよう P268

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『偽りの大多数』
成功曲線と失敗曲線という2本のスライト・エッジ曲線は通常、長期間平行に走っている。ほとんどの人には両者の違いがほとんど分からないほど接近している場合もある。しかし2本の曲線は突如として針路を変え、互いから遠ざかっていく。
成功曲線は鷲のように急上昇していくのに対して、失敗曲線は暴落する株式市場のように急落していく。
人の上に立ち責任を担っている人たちは、ある意味で心地良くない生活を送っている。
成功する人たちというのは成功しない人たちがしたがらないことをするもので、往々にして自分にとって快適な領域から外れたところで生きることになるからだ。
あなたが20人に1人の成功者であるなら、残りの19人とはいつでも反対の方向に進むことになる。
あなたと反対の方向へ進む人たちは大多数の人々と行動を共にし、2本のスライト・エッジが並行して走っているあいだは、成功する人たちよりも快適に暮らしている場合がよくある。だが、徐々に心地悪くなってくる。お金がない、健康ではない、幸せではない、人間関係にも恵まれなくなっているといったことにはたと気づき、人生がとても不快なものになる。
それとは対照的に、成功曲線に乗っている人たちの人生は、時間の経過とともに快適度を増してゆく。なぜなら彼らのお金、健康や幸せ、人間関係、成功は時間が経っても失われることはないし、むしろますます増えていく一方だからだ。
このことは、快適な領域というものについての考え方を改めなければならないことを意味している。
つまり、哲学を変える必要があるのだ。
偽りの快適さではなく、本物の快適な人生を手に入れるために、心地良くはない生活を受け入れるということだ。
「すべての真実は3つの段階を経る」というのが、ドイツの偉大な哲学者アルトゥール・シ ョーペンハウアーの観察だったようだ。
「 第1段階では一笑に付される。第2段階では激しい反対にあう。第3段階で自明の理として受け入れられる」。
同じことをガンジーは「最初は無視され、次に笑われ、それから戦いを挑まれる。そして最後にあなたが勝つ」と表現した。
どちらの言葉にも、95%の人々の性質に対する見事な洞察が述べられている。
大多数の人は第1段階と第2段階が自分のそばを通り過ぎるに任せ、真実が自明の理となるまでただ待っているのが常である。
成功の鍵は、やがては自明の理となることをそうなる前に見極めることにある。
もっと簡単に言えば、大多数の人々がしていることをみつけて、その反対のことを(おそらく心地良くはないだろうことを)すればいいのである。
少なくとも95%の人々に無視され、笑われ、戦いを挑まれる最初のうちは。
だが、最終的に勝つのはあなただ。
スライト ・エッ ジを味方にすれば、あなたは常に勝つ。
むろんある程度は知性と判断力を働かせなければならない。
大多数人々と反対の方向に進んでいるだけで、物事があなたに有利に動くわけではないのである。
反対のための反対というものも、種類を変えた服従でしかない。それでは逆の言葉で表現しているだけで、大多数の人たちがしていることに囚われていることに変わりはない。
成功曲線に踏み出そうとすれば、たっ た1人で踏み出すことになる可能性が非常に高い。
ウイルバーフォースやエジソンや、リンカーンがそうだったように。
大多数の人が敢えてしようとはしないことをしよう。
19人のうちの1人ではなく、思い切って残りの1人になろう。
批判を受けることになるだろうか?
もちろんそうなるだろう。
だが、批評家りののために建てられた銅像など見たことがあるだろうか?
銅像は95%の人々のためではなく5%の人のために建てるものなのだ。