『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第17章 スライト・エッジを生きる P409

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『スライト・エッジと人間関係』
人間という存在に関する皮肉な事実がある。それはどんなに大きなことを成し遂げても、そこに意味を与えるのは結局のところ他人なのだということだ。
初めて上映されてから70年が過ぎた今で も『市民ケーン』という映画がこれまでに作られた映画の中で最高のものの1つに数えられる理由 の1つは、この皮肉な事実についての強いメッセージがこの映画に込められていることにある。
大金と権力を手に入れ堂々たる成功を収めたにも関わらず、チャール ズ・フォスター・ケーンの人生 の晩年は幼年期を奪われ8歳にして1人世の中に放り込まれたことに対する苦悩に占められた。
その『偉大なる男』には、征服したものや達成したことを分かち合う相手が誰一人いなかったのだ。
この世でのあらゆる成功は、それを分かち合う人がいなければほとんど意味がない。
健康と同じように、人間関係もちょっとしたことで築かれもすれば崩れてしまうこともある。
ほとんどの人はスライト・エッジに気づいていないから、人間関係の行方は謎に満ちたものになりがちだ。
長い年月の間に結婚生活がより豊かなものになる夫婦もいれば、互いに対する関心を失って空疎で苦々しい結婚生活を送る夫婦もいる。
その違いはどこにあるのだろう?
20組のうち19組の夫婦には、これという大きな原因はない。
日々のちょっとしたことの長年の積み重ねが、揺るぎのない満足になるか救いようのない惨めさになるかを分けることになる。
重要なのはまさしく、ちょっとしたことなのだ。
たとえば、誕生日を覚えている、ちょっとした贈り物をする、さりげない仕草で相手への思いやりを示す、親切な言葉をかける、好きな色を覚えているといったようなことだ。
あり得ないほど忙しい1日の中からほんの5分だけ、何もかも放り出して配偶者の話に耳を傾ける時間を碓保しよう。
励ましの言葉をかけよう。
その言葉はあなたが相手を信じているという気持ちを相手に伝えてくれる。
話に耳を傾けよう。
友だちが何か重要なことをあなたに伝えようとするとき、5語以下であることが多いと言われている。
するのが驚くほど簡単な(そしてしないで済ませるのも哀しいほど簡単な)思考や仕草。
それがスライト・エ ッジの知恵だ。
健康の場合がそうであるように、あらゆる人間関係の未来もまた自分自身の選択にかかっている。
その選択が初めの1セ ントとなる。
つまり正しいを選択し、それを積み重ねていくこと。それ
が豊かな人間関係を築くための秘訣なのだ。