第7章 幸せの秘訣 P168

　
『スライト・エッジを働かせる鍵』
　
2005年に「スライト・エッジ」の初版が世に出て以来、それが人々の人生に（たくさんの人々の人生に）及ぼす影響を僕は見てきた。
　
この8年間、『スライト・エッジ』がいかに自分の人生を変えたかを語る手紙や電話を、夥しい数の人々から受け取った。　
　
ここからは、スライト・エッジの哲学を使って会社全体がすっかり変わったという例をいくつかご紹介したい。
　
それではスライト・エッジは役に立っていたのか?
　
もちろん何千、何万という人々の役に立っていた。
　
それは人生を変えていたのか?
　
もちろん変えていた。
　
だが、スライト・エッジにはそれ以上のことができるということが僕には分かっていた。

スライト・エッジはもっと多くの人たちの役に立つことができるし、スライト・エッジをすでに人生に活用している人たちは、もっと成果を上げることができることも僕は知っていた。
　
正しい哲学（つまりスライト・エッジ）を持っていても、それが常に正しい行動として表れるわけではなかった。
　
僕にはそれはどうしてなのかを知る必要があった。
　
欠けている要素がまだあるのだということは分かっていた。
　
あなたの哲学があなたの心の姿勢を決め、それがあなたの行動を決める。
　
僕は長年、人々にそう伝えてきた。
　
そして結果をもたらすものは、その桁動なのである。
　
望んでいる結果を得るためには、正しい行動をしさえすればそれでいい。
　
それがハウツーである。
　
けれども正しい哲学を持たなければ、つまりちょっとした日々の行動の重要性とそれが持つ力を十分に理解していなければ、来る日も来る日も正しい行動を取り続けることはできないのだ。
　
その正しい哲学というのが、スライト・エッジの哲学である。
　
ひとたびスライト・エッジの哲学を持てば、ハウツーをどのようにして実行するかについての鍵を手にすることになる。
　
僕にはその方程式の働きが分かっていた。
　
正しい哲学→正しい心の姿勢→正しい行動
　
哲学と行動の間にはその通過点に当たる中間段階がある。
　
それが心の姿勢と呼ばれるものだ。
　
心の姿勢とは、抽象的な理解（哲学）を具体的な行動へと翻訳するものである。
　
生化学的跳躍によって

１本の線維の神経線維の端から次の神経線維の端へと神経刺激を伝えていく結合部をシナプスと呼ぶが、心の姿勢というのはそのシナプスを巨大にしたようなものと考えればいい。　
　
そしてその跳躍の質を決めるのが、あなたの心の姿勢というわけである。
　
　
　
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