第1章 海辺の遊び人と億万長者 P28
「人はこういう人聞になろうと自分で決めたら、必ずそうなるものなのだ」ラルフ・ワルド・エマーソン
人間はさんざん失敗すると、前に進むために必要なことは何でもして、生き残りが可 能になる 地点まで浮かび上がろうと動き始 める 。
その後、水面から頭を出していら れるところまで到達する と、再び沈み始める 。
そして、これ以上沈むと失敗するぞというラインぎりぎりまで 沈むと、「おっと、また失敗するじゃない か!」と 言って、もう 一度浮かび上がるためにどんなことでもする。
その繰り返しだ 。
それこそ、僕がそれまでやってきた事だった 。
そして非常に多くの人々が、そんなふうに失敗ラインと生き残りラインの聞を振り子のように行ったり来たりして 一生を過ごす。
あるいは成功に 向かって努力し、成功といっていいレベルに到達していながら、 必ず向きを変えて再び沈むことになる 。
お金の面でも、健康に関しても、人間関係の上でも、人生全般がそんなふうなのだ。
どうしてそうなるのだろう?
それは人というものが、ありとあらゆる理由をつけて自分で自分を駄目にしてしまうからなのかもしれない。
自分が自分につらく当たってしまうのは、子供の頃に父親が自分につらく当たったからだとか、社会が混乱したメッセージを発するから人々が心に葛藤を抱くのだとか、何らかの理由で自分が成功に値しない人間だと感じているから自己破壊のパターンに陥ってしまったのだというふうに。
もしかすると、そんな理由のうちのいくつかは自分に当てはまるのかもしれない。
いや、その全 部がそうなのかもしれない。
僕には分からないが、正直なところ、そんなことはどうでもいい。
ど れをとっても、重要な事ではないからだ。
成功に手が届きそうになったかと思えば、危うく失敗しそうになるという激しい浮き沈みを繰り返し、いつまで経っても平均的レベルの辺りをうろうろさまよい続けているのは、他にどんな要因があろうがなかろうが、結局はある 1つの単純なポイントを押さえていないからなのである。
そのポイントこそ、僕が発見したポイントだ。
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