第7章 幸せの秘訣 P170

「スライト・エッジを働かせる鍵」

哲学と行動の間にはその通過点に当たる中間段階がある。
それが心の姿勢と呼ばれるものだ。

心の姿勢とは、抽象的な理解（哲学）を具体的な行動へと翻訳するものである。

生化学的跳躍によって1本の神経線維の端から次の神経線維の端へと神経刺激を伝えていく結合部をシナプスと呼ぶ が、心の姿勢というのはそのシナプスを巨大にしたようなものと考えればいい。

そしてその跳躍の質を決めるのが、あなたの心の姿勢というわけである。

心の姿勢を表すもう1つの言葉が感情（あなたがどう感じるか）だ。

たとえしっかりとした 哲学を持っていても、感情というものは変わりやすい。

自己開発に本気で取り組めば、自分の態度をコントロールする力は大幅に改善するだろうが、僕が経験を通じて知ったとおり、真剣に自己開発に取り組むことに抵抗感を持たないという人は10人に1人いるかいないかというありさまだ。

スライト・エッジを人々に伝え続けた長い年月の聞に僕が目にしてきたのは、たくさんの人々がたくさんの結果を手にしてはいるけれど、スライト・エッジの哲学をまずまず理解してはいても心の姿勢が不十分であることが邪魔をして、その作用が台無しになってしまうということがあまりにも多いということだった。

必要なのは、心の姿勢のコントロールに関する何らかの鍵だった。

そして僕は、まさにそれを見つけたのだ。

人生がうまくいくようにするために必要でありながら、人々に欠けているものはスライト・エッジだけれど、そのスライト・エッジがうまく働くようにするために多くの人が必要としていなが ら、欠けている要素があることに僕は気づいた。

その要素というのは幸せだ。

幸せ。

それはスライト・エッジを実践するための理想の相棒なのである。
　
　
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