『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第2章 第一の要素 P42


『欠けている要素』
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さて、いよいよ御開帳だ。秘密を公開することにしよう。心の準備は良いだろうか?では始めよう。
秘密の要素とは、あなたの哲学のことだ。
早合点しないでほしい。ここでいう哲学というのは、何も難解な秘伝のようなもののことではない。
複雑に入り組んだ、頭が痛くなるような思想体系のことでもない。ずらりと並んだ箇条書きのポイントを覚えたり、独創的な略語を暗記したりする必要もない。
ましてや、自己催眠めいたことを言っているわけでもなければ、神秘的な力やインチキを使って何もないところからありもしないものを取り出そうとしているわけでもない。
そしてここが何より大切なのだが。
僕が言っているのは簡単にできることなのである。
「あなたの哲学」という言葉で僕が言おうとしているのは、日々のちょっとしたことに対する考え方を変えることにほかならない。
それができれば、自分に必要なハウツーへと通じる道を歩むことができるようになる。
つまり、こういうことだ。
日々のちょっとした事に対する考え方が変わらなければ、ハウツーを大量に手に入れたところで何も変わらないし、真の解決にもならない。
なぜなら大切なのはハウツーではなく、あなたがそのハウツーをどのように実践するかだからだ。
ダイエットや自己啓発講座、減量プログラムやその他のハウツーが大部分の人たちにとって効き目がないのは、ほとんどのハウツー本やハウツー講座が大部分の人たちにとって役に立たないのと同じ理由だ。
教えられている内容が間違っているからではない。教えられたことをやり続けないで止めてしまうからだ。
やるという行為に焦点を当てるなら、何をするべきか、どのようにするべきか、ということだけでは十分ではない。
なぜなら、それをきちんと機能させるのは、やるという行為の背後にある心の姿勢だからだ。
「なるほど、だったら心の姿勢を改めればいいんだ」
そう思ったあなた、残念だがそれは違う。そんなに簡単な話ではない。
問題はここからだ。
何かに触発されたり、素晴らしい講演を聞いたり、感動的な物語を読んだり、親友に叱咤激励されたりして、心の姿勢を改めようと思うことはできる。自分で自分を叱咤激励することだってできるだろう。
どれをとっても、あなたを正しい方向へと歩み出させるきっかけにはなる。そこまではいいとしよう。
問題は長続きしないということなのだ。
前章に出てきた、激しい浮き沈みの図を思い出してみてほしい。
励みになるような物語を読んだり、感動的な叱咤激励を受けたりして、やる気を奮い起こすことはできるかもしれないが、そのときの気持ちをずっと保ち続けることなどできはしない。
感情というものは風のように変わりやすく、一定の状態に留めることは不可能である。
感情は移ろうものなのだ。