第5章 急がば回れ P116
『時間の目で見る』
スライト・エッジのイメージとしてふさわしいものがもう1つある。それは目隠しをされた正義の女神像だ。
正義を表す天秤と剣を手にした女神の像自体は古代ローマ時代からあったが、当時は目隠しはしていなかった。
目隠しが付け加えられたのはルネサンス期、のちに今日の議会制民主主義や普遍的人権という概念を生むことになる思想が起こった16世紀のことだ。
目隠しがつけられているのは、正義は「盲目」であるという、人々が思っているような意味合いからではない。
真の正義は外部からの影響に左右されないという意味なのである。
スライト・エッジの哲学に対する態度も、このようにありたいものだ。
夢に見る人生を実現するためにスライトエッジを理解して活用したいと思うなら、自分の目に映る証拠に基づいて日々の選択をしてはならない。
日々の選択は、自分が知っていることに基づいて行う必要がある。
つまり時間の目を通して見なければならないのだ。
#SlightEdge