第9章 始まり1セントから P217
『一番小さなことが、一番大きなこと』
ジョージには、自分の人生など意味のないちっぽけなものに思えた。
けれどもそれはちっぽけなものどころか、極めて大きな意味を持つものだった。
実際、クラレンスに見せてもらって知ったとおり、ジョージが生まれていなかったなら、彼が暮らしていた町全体の運命が全く違ったものになっていただろう。
(それから約40年後、『バック・トゥ・ザ・フューチャー」という映画の中で、マーティー・ マクフライが同じ教訓を学ぶことになる。世代が変わるたびに、最高の物語が常に繰り返し出てくるものなのだ)。
最も大切なことですら、それが起こった時点では、無益に見えたり無意味に感じられたりすることがときにある。
その最終的な影響を実際に見たり感じたりできるようになるのは、ずっとあとになってからのことだったりする。
生クリームの中で足をかく動作を続けたカエルのように。
1セントが2セントに、そして4セントに増えていったように。
「たったそれつぽつちか。4セントで 一体何が買えるというんだ?」
あなたはそう思うかもしれない。
だが、それが1000万ドルまで増えれば、ほとんど何でも買うことができる。
小さなこと、何の力も持たないように見えるかもしれないことが、世界をすっかり変えることがある。
時には歴史の流れを変えることだってある。
僕には確実に言えることが1つある。
そういう小さなことが、あなたの歴史を変えるだろうということだ。
僕の歴史は、そういうことによって確実に変わった。
「でも、それは映画の中の話じゃないか」あなたはそう思うだろう。
そうかもしれない。
だが、同じことは現実の世界でも起こるのだ。
20世紀で最も偉大な人物(最も大きなポジティブな影響を歴史に残した人々)を思い浮かべてほしい。
例えば、ジョン・F・ケネディ、ジョナス・サルク(訳注:ポリオワクチンの開発者)、マザー・テレサ、オスカー・シンドラー(訳注:第二次世界大戦中多くのユダヤ人を助けたドイツ人実業家)マーティン・ルーサー・キング・ジュニアなど。
あなたのヒーローを1人選んでよく考えてみれば、きっと気づくはずだ。
もしセンメルヴェイス・イグナーツ医師が手を洗うことを主張し続けなかったならば、その人物は(ジョナス・サルクやマザー・テレサは)決して存在しなかった可能性が現実にあるのだと。
ちなみに2006年 、『素晴らしき哉、人生!』は米国映画協会の感動の映画ベスト100の第1位に選ばれた。
この映画が制作されてから60年後のことだ。
それだけの年月を経ても、今なお力強いメッセージを人々に伝えている。
なぜなら、それは僕たちが耳を傾けねばならないメッセージだからだ。
すなわち、あなたが行うことには意味があるというメッセージである。
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