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第7章 幸せの秘訣 P154

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『思考のための1セント(すなわち1000万ドル)』
自分自身に投資する目的はスキルを蓄積したり、特定の分野の知識を増やすことではない。そういうことも大切ではあるが、主たる目的ではない。
自己投資の主たる目的は、どのように考えるか何を考えるかを訓練することにある。
それでは思考というものが実際にどのように作用するのかを見てみよう。
学ぶことと同様に(あらゆることと同様に)、思考にも2つの種類がある。その2つが共同で作用する仕組みを知っているということがきわめて重要である。
人間の脳ほど複雑で強力な情報処理装置は他には知られていない。
脳はおよそ1000億個の神経細胞でできており、1秒間に数京の一意的な演算を処理する能力がある。
自分が意識していなくても、脳は毎日、毎秒、身体のあちこちで行われている様々な無数の代謝活動を把握し続けている。
しかもそれはこの世に生を受けたその瞬間からずっと続いているのだ。だが、脳について大部分の人が気づいていないことがある。
そしてそこに脳の本物のパワーが秘められている。
脳には、大きく分けて意識の脳と無意識の脳という2種類の機能がある。
意識の脳はいわゆる「考える」ことを司る部分だ。
暗い部屋を調べるときの懐中電灯の光のように、1度に1つのことに重点的に取り組む。
意識の脳の取り組みは信じられないほど強力だが、その範囲は非常に限定的だ。
例えば、ほとんどの人は数字を1度に数個しか覚えられない。
これは自分でやってみることもできる。
電話帳を開き、電話番号を適当に3つ読んでから電話帳を閉じる。そして1個だけでも思い出せるかどうか試してみるのだ。
では無意識の脳はどうだろう?
無意識の脳は同時に1兆もの電話番号を覚えることができる。
意識の脳が1度に1つのものを照らす懐中電灯だとすると、無意識の脳は競技場の照明のようにすべてを同時に照らす。
ただし、照らされるのは潜在意識のレベルだけだ。
意識の脳はすぐに気が散ってしまう。
平均的な人で1分間に6~10回、集中力を失う。
一方、無意識の脳が集中力を失うのはどれくらいの頻度だろう?
なんと決して失うことはない、というのがその答えだ。