『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第15章 スライト・エッジ習慣を身につけよう P357

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『行動を変える』
「習慣その3:肯定的な物の見方を持つ」
前向きな物の見方というものについてのよくある誤解をここではっきり解いておこう。
前向きな物の見方を身につけるということは、いつでも幸福であるということを意味するものではない。
前向きな物の見方を身につけたからといって、決して落ち込まなくなるわけではないし 、傷ついているときでもパカみたいににやにやして歩き回るようになるわけでもない。
痛みや苦しみが多い現実を否定したり無視したりして生きるようになるわけでもないし、戸口に自分の頭をぶつけてみて頭がおかしくなってやしないか確認するようになるわけでもない。
真に前向きな物の見方を身につけた人だって、困難を経験する。切り傷を負えば赤い血が流れるのは、誰でも同じだ。
目覚めたときに憂鬱な日というのは、僕にもある。理由は分からないが、人生が重苦しく感じられて落ち込んだ気分になる。
ベ ッドから出たくないと思ってしまうのだ。
こういう場合、僕はまず自分に与えられた幸運を振り返ることにしている(ポジティブ心理の学者によると、感謝するという習慣は常に幸福度が高い人たちに共通してみられる特徴の1つらしい )。
僕を大切に思ってくれる人たちがいる、すばらしい人間関係に恵まれている、健康にも恵まれている、すばらしい仕事も持っている、自分のしていることが大好きだ、などといったことを1つ1つ再確認するのだ。
それでも気分が晴れないときもある。
それどころか、憂鬱な気分から抜け出すのに何時間も、いや何日もかかるときだってある。
どれほど成功を収めていようと、時には憂鬱な気分に襲われることがある。それは誰にも起こることで、成功しているかどうかとは関係がない。
憂鬱な気分になるちゃんとした理由がある場合もある。
悪いことというのは起きるものだし、魔法で完全に守られてでもいるように傷つくことのない人生を送る人などいない。
人生は時にはつらいものだし、それはこれからも変わらないい。
そういうときには、自分には良い仲間がついていることを思い出してほしい。
憂鬱になるときは誰にだってある。だが、そういうときの良い対処法を僕は知っている。
僕はその方法によって1度ならず救われた。その対処法というのは次のように考えてみることだ。
孤独の痛みを知らなければ、愛を理解することはできない。
悪いことを知らなければ、良いことがどんなものかもそれがどんな感じなのかも分からない。
憂鬱な気分を味わったことがなければ、幸福感も満足感も味わえない。
人生は潮の干満のようなもので、あらゆることは曲線を描くのだ。
だから悪いことが起きたなら、その憂鬱を抱きしめよう。
これもまた、肯定的な物の見方を持つということだ。
大変なことや困難なこと、逆境が自分の玄関口を訪れたなら、抱擁して迎えよう。なぜならそれは自分をより強くし、自分の人生をより豊かにしてくれるものだからだ。
悲しみを知らなければ、幸せを知ることはできない。
人生の一部として悲しみを抱きしめれば、人生は変わる。
落ち込むこともあるだろうし、憂鬱な気分に襲われることもあるだろう。そういう気持ちを抱きしめて戦うとき、自分は孤独ではないことを覚えておこう。
少しずつ前に進もう。自分にはスライト・エッ ジ同盟がついていることを思い出そう。
そして憂鬱から抜け出す道があることを知ろう。