第11章 スライト・エッジをマスターしよう P258
「小さな1歩の積み重ね」
今のあなたの人生には、自分が心から欲しいものや自分に本当にふさわしいものを追い求めるのを締めて、残りの人生をハイハイして過ごそうと決意している状況がないだろうか?
目標を設定し、そこに向かって努力し、それを達成するという能力を手放してしまってはいないだろうか?
もしそうなら、自分にこう問いかけなければならない。
「1歳にもならない赤ん坊だったときには難なくこなしていたことが、今の自分にはなぜそれほど難しく不可能なのか」と。
その問いに対する答えは悲しくもシンプルなものだ。
これまでの人生のどこかで、あなたは信念を失ってしまったのである。
大人になりすぎて、小さな1歩を積み重ねることができなくなり、自分は絶対成功できないと思い込んで、まず何回か失敗してみるということができなくなった。
ちょっとした小さな自己管理を長い期間続けていれば、やがては最も大きな山をも動かすことになるという、普遍的な真実に見切りをつけてしまったのだ。
スライト・エッジについてかつて知っていたことを忘れてしまったのである。
あなたは習得の道から外れてしまったのだ。
子供のように何度でも挑戦しようとする意欲を手放してしまうことには、危険が潜んでいる。
「 それは自分には絶対無理だ」などという考えを受け入れると、知らぬ間に危険を招き寄せてしまぅ。
その危険というのは、失敗を受け入れつつ小さな1歩を積み重ねることが持つ力を見限って、不満ながらも現状で妥協するということがたちまち習慣化することだ。
初めて何かを諦めるとき、そこには苦痛が伴う。
2度目もやはり辛いけれど、諦めることに少し慣れている。
そして慣れというのは、なかなか心地良いものなのだ。
それは静かな眠りへと誘う一酸化炭素のようなものだ。
諦めれば諦めるほど、諦めるのはだんだん簡単になり、あなたはますます眠気を催すようになる。
紛れもない達成感が覚醒状態だとするならば、あなたはその状態から離れていき、成功はますますあなたの手から遠ざかる。
その理由が分かるだろうか?
ご明察、それがスライト・エッジ(あなたに不利に作用しているスライト・エッジ」なのである。
気づかぬうちに人生が重苦しくなっ てしまう。
95%の敗北者の世界へょうこそ!
そういうときには、いつものようにコインを裏返して良いニュースを探せばいいのである。
もう1度成功習慣に戻ろうと思えば、失敗習慣に陥ってしまったのと全く同じくらい簡単に戻ることができる。
長く生きていればいるほど、それはますます簡単になる。
というわけだ。
戻りたいと思ったら、あなたはいつでも習得の道に戻ることができるのだ。
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