『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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第16章 夢への3ステップ P391

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「ブレイクスルーの分析:ドイツでの販売網をいかにして構築したか」
 
ある日フィンとブリギッテが散歩をしていたときに、家のペンキ塗りをしている1人の男性とたまたま言葉を交わした。 
 
そしてその話の中で、フィンとブリギッテはある質問をした。
 
さてそれがどういう質問だったのかすでにお分かりだろうか? 
 
ご明察。
 
なんと彼らは「ドイツ人の知り合いはいませんか?」という素晴らしい質問をしたのだ。
 
そして相手からは「ああ、いるよ。ドイツで大成功している男を知ってるよ」という答えが返ってきた。
 
それから数カ月後、ついに僕はドイツに渡った。
 
ホテルのロビーでの打ち合わせを次々とこなし、街から街へと(ハンブルク、デユッセルドルフ、ケルン、ハイデルベルクミュンヘン、フランクフルトと)移動を重ねた。
 
ドイツのことは何1つ知らなかったし、ドイツ語は一言も話せなかったけれど、フィンがいつもそばにいて、通訳をし、僕を助け、街の案内をしてくれた。
 
始めのうちは、僕が話してからフィンが通訳し、それから僕が別のことを話してフインがそれを通訳するというふうにしていた。
 
ところがまもなく、不思議なことが起こり始めた。
 
僕が何か言い始めると、まだ終わらないうちにフインの口から矢継ぎ早にドイツ語が飛び出し、一息入れるまでの5分間ずっとフィンが話し続けるようになったのだ。
 
フィンは僕の話を最後まで聞かなくても、僕の言いたいことが分かっていた。
 
僕が何も言わなくても、フィンがうまくやってくれるようになったのだ。
 
フランクフルトを発つ頃には、僕たちはドイツで会社を立ち上げていた。
 
そして今、例のペンキ塗りの男性の友人とフインは2人とも大富豪となり、ヨーロッパ全土に販売網を持っている。
 
ここで質問を1つしよう。僕はそのすべてを計画していたのか?
 
計画していたとすれば、こんな感じだろうか。
 
ある日、僕はベッドに腰をおろして靴下をはきながら、こうつぶやく。
 
「ヨーロッパで大きな販売網を築くにはどうすればいいのだろう?」。
 
しばらく考えたあと、僕は額をぴしゃりと手で打って「そうだ、テレビをつければいいんだ!きっとビジネス関連の展示会についての話をしているだろうから」と独り言を言う...
 
僕が展示会に出展すると、派手に注意を引くべアーマンという男がいて僕は隅に押しやられてしまうだろう。
 
そして僕はパンフレットを配ることすらできないだろう。
 
だが、そこで僕は気づくんだ。
 
誰かに声をかけて「すてきな宣伝活動に興味がありませんか?」みたいなことを聞かなきゃだめだと。
 
そして僕がそれを実行に移すと、300部のパンフレットを配り切っただけじゃなく、20入ばかりの人の名前まで手に入ることになる...
 
その人たちの中にアルパカーキ出身の医師がいるが、その人ははじめは乗り気じゃないから、時間をかけて、そう3週間ばかり電話をかけ続けて振り向いてもらうことにしよう。
 
ちょうどこの時期には、ドイツ人の知り合いはないかといろいろな人に声をかける方法を会社のスタッフに伝えているところなのだが、そのときにその医師が会議に顔を出して、隣人との会話のことを教えてくれる。
 
ある日、隣人が芝生を刈っていたので(その日は雨じゃなくて良かった。もし雨が降っていたら、この綿密な計画がおじゃんになってしまっただろうから)、ドイツ人の知り合いはいないかと尋ねてみたら...
 
なんと、その隣人にはドイツ人の知り合いが1人いたのだ! 
しかもそのドイツ人は僕がマイアミに行こうとしているのと同じ時期にたまたまマイアミへ来ることになっている。
 
こうして事はうまく運んでいく...。
 
ドイツで会社を始めようとしている僕たちの話にわくわくしながらその男は故郷へ帰って行くが、準備が間に合わなくてそのときはドイツへの進出が叶わない。
 
だが、結果的にはそれが良かったということになる。
 
僕はそのドイツ人にこう言うんだ。
 
『2、3カ月ばかりイギリスへ行ってもらえないか?』 。
 
おそらく彼は行ってくれる。
 
妻も一緒に連れて行き、アパートでも借りることになるだろう・・・
 
そしてその先計画通りの展開になるというわけだ。
 
ある日のこと、2人がアパートの近所を散歩していると、タイミングの良いことに(もちろん、その日も雨は降っていない)ペンキを塗っている1人の男と出会って会話を始めることになる。
 
2人にはちゃんと教え込んであるから、『ドイツ人の知り合いはいませんか?』と尋ねてくれるだろう。
 
僕の計画通りにすべてが進めば、ペンキ塗りの男は手を休めたり考え込んだりせず即座に『いるよ。ドイツで大成功している知り合いが』と答えるだろう。
 
そこで僕がハンブルクへ出掛けて行けば完璧だ。
 
ドイツでやろうとしていることに対して僕にはわずかな手がかりすらないように見えたとしても、マイアミで会った男(展示会で知り合った医師の隣人の知り合い)とドイツ在住のやり手の男(マイアミで会った男がイギリスで出会ったペンキ塗りの男性の知り合い)がホテルに迎えに来てくれて、2人は通訳として僕に同行してくれるから何の問題もない。 
 
通訳を務めてくれているうちに、僕がドイツを離れる頃には2人は僕がドイツで出会う誰よりも僕の事業をよく理解してくれるようになるだろう...
 
そしてその後この2人はドイツでは最大でヨーロッパ全土でも最大級の販売網を築き上げていく ことになるだろう。
 
僕は物知り顔でうなずく。
 
「何の問題もなく進む計画じゃないか。でかしたぞ、オルソン!」 そして僕は靴下と靴を履き終える。
 
物事がそんなふうに進むと思うだろうか?
 
もちろんそうはいかない。
 
では実際には、どんなふうにして現在に至ったのだろう。
 
それは単純なことだ。
 
僕はある1つの計画を持ってスタートを切った。
 
その計画というのは、「ドイツ人の知り合いはいませんか?」と尋ねるようスタッフを教育することだった。
 
それだけのことだが、それは素晴らしい基本計画だったりだ。
 
ご存じのとおり、計画はうまくいった。
 
単純すぎて馬鹿馬鹿しいと思われるような計画だったかもしれない。
 
だが、何らかの計画を持ってスタートを切り、日々のちょっとした自己管理を積み重ねていけば、1つの計画が次の計画につながり、それがまた次の計画へとどんどんつながっていくのだ。
 
あり得ないような出来事がいくつも連鎖的に起きたわけだが、この連鎖が途切れることだって何度もあったかもしれないということはあなたにも想像できるだろう。
 
夕立程度のちょっとしたことだって(しかも1度ではなく2度までも)この連鎖を断ち切る原因になっていたかもしれな
い。
 
ではなぜそうならなかったのだろう?
 
それは1つの計画を持ってスタートを切り、その後スライト・エッジが作用するようにしたからだ。
 
 
 
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