第8章 波及効果 P180
THE SLlGHT EDGE
「不思議だろう?1人1人の人間の人生がたくさんの他の人の人生に関わっているんだ」天使のクラレンス、映画『素晴らしき哉、人生!』
スライト・エッジを発見し、健康、お金、人間関係、自己開発の4つの基本分野でそれが どのように働くかを経験したのに続き、幸せという5つ目の分野が新たに聞かれるのを見るのは驚きだった。
だが、話はそれで終わりではなかった。
スライト・エッジについて、またそれが多くの人々の人生でいかに働いているかについて考えれば考えるほど、そこには何かもっと大きな別のものも同時に作用していることがますますはっきりしてきた。
スライト・エッジには、私たちの人生を改善する働きをはるかに超える、もっと大きな側面があったのである。
健康、お金、人間関係、自己開発、そして幸せの恩恵には広範なものがあるが、これらのものには1つの共通点がある。
それらはすべて、本質的に自分に関することなのだ。
つまり自分の健康、 自分の幸せ、自分のお金についてのことだ。
だが、僕がこの世を去ったあとは、どうなるのだろう?
さらに言えば、僕が生きている間はどうなのだろう?
僕の家の扉の向こう側で起きていることに対して、僕の人生はどんな変化をもたらすのだろう?
僕がスライト・エッジの力を理解して実践すると、それは僕の人生に大きな影響を及ぽす。
だが、自分以外の世界に対してはどうなのだろう?
この問題を気にかけているのは僕1人ではないということにも、その後まもなく気づいた。
いやむしろ、意識していようがいまいが、この問題はみんなの問題なのだ。
おいしい食事や暖かいベッドが嫌いな人はいない。
愛し合う相手にそばにいてほしいと誰もが思っている。
誰だって幸せな人生を送りたいと思っている。
だが、こうした基本的なことが満たされると、他のものもほしくなってくる。
人間の心をつかんで離さない最も普遍的な欲求の1つは、自分という人聞が変化をもたらしていることを実感したいという欲求、つまり、自分がここにいるから世界はより良い場所になっているのだと思いたいという欲求だ。
人間は社会的動物で、自分が世界に影響を及ぼしたのだと(自分は重要な人間なのだと)思いたがる何かが生まれつき備わっている。
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