THE SLIGHT EDGE
第1部 スライト・エッジの作用
第5章 急がは回れ
時間の目で見る
スライト・エッジのイメージとしてふさわしいものがもう1つある。
それは目隠しをされた正義の女神像だ。
正義を表す天秤と剣を手にした女神の像自体は古代ローマ時代からあったが、当時は目隠しはしていなかった。
目隠しがつけ加えられたのはルネサンス期、のちに今日の議会制民主主義や普遍的人権という概念を生むこととなる思想が起こった16世紀のことだ。
目隠しがつけられているのは、正義は「盲目」であるという、人々が思っているような意味合いからではない。
真の正義は外部からの影響に左右されないという意味なのである。
スライト・エッジの哲学に対する態度も、このようにありたいものだ。
夢に見る人生を実現するためにスライト・エッジを理解して活用したいと思うなら、自分の目に映る証拠に基づいて日々の選択をしてはならない。
日々の選択は、自分が知っていることに基づいて行う必要がある。
つまり時間の目を通して見なければならないのだ。
成功と失敗というものを、正義の女神が手にしている天秤の左右の皿だと考えてみてほしい。
例えば今あなたは人生の困難な局面にあるとしよう。
天秤はマイナス側の皿がぐんと下がり、ひどく傾いている。
健康、お金、結婚生活、仕事、問題は何であれ、ちょっとした判断ミスが長い年月積み重なり、その結果を実感する地点に達してしまったのである。
あなたは窮地に追いつめられている。どうにかして何か劇的なことができれば本当にいいのだが。
次の朝目が覚めると、すべてが逆転していたなら。
指をパチンと鳴らしてすべてを変えることができるなら。
映画の中ならば、そんなことも起こるかもしれない。
だが、これはあなたの人生だ。
あなたにできることは何だろう?
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