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生きかた上手


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「生きかた上手」日野原重明
 
仲間で群れあっているかぎり、人も社会も成長しません。
 
子どものしつけにおける日米のちがい
 
作秋、講演で訪れたボストン在住中に、アメリカ人の家庭でのしつけを目にする機会がありました。

一つめの家族では、夕食のあいだずっと2人の子どもたちが給仕役としてテーブルの後ろに控えていました。

私が声に出して所望するより早く、手元には、すっと塩が差し出されるという具合で、それは見事な給仕ぶりでした。

そのおかげで夫婦はテーブルから離れることもなく、客である私のペースにぴったりと合わせて食事をし、存分に会話を楽しめるというわけです。

子どもたちは、こうして客をわが家に招くたびに、もてなしの気配りやマナー、客と交わされる品を損なわない会話の実際を見て、人との接しかたを学んでいくのです。

もう一軒のお宅には、4年生のカレッジを卒業して医学部への進学を間近に控えた息子さんがいました。

その進学費用を息子本人がローンを組んで支払うと聞いて感心していると、アメリカでは医学、法学、神学の大学、いわゆる日本で言う大学院の授業料は本人負担が常識だと言います。

まったく驚きました。

なにせ、私の日本の知人は、2人の息子の医学部への合格祝いに自動車を買い与えたのですから。

しかも、国立大学に合格した息子のほうには、「授業料が安いから外車でもいいよ」とまで言ったらしいのです。

「子供をだめにするには、ほしいものをなんでも与えることだ」という思想家ルソー(1712~78)の言に従えば、いまの日本の子どもたちの行く末は推して知るべきです。

塾から毎夜疲れきって帰宅する子どもたちとは、当たり障りのないひと言ふた言を交わすのがせいぜい。

子どものご機嫌を損なないようにと、おとなはいつもびくびくしています。

そんな自信なげな態度が、子どもの傍若無人ぶりに拍車をかけます。

精神的に成熟したおとなに育てるためには、ときには有無を言わさぬ体当たりのしつけが欠かせないというのに、いったい、日本のおとなたちはどうしたことでしょう。
 
 
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