生きかた上手
生きかた上手
『伝え方が9割』
第1章 伝え方にも技術があった
なぜ同じ内容なのに、伝え方で「イエス」「ノー」が変わるのか?
確率0%を、アリに変える!
すべてのことで可能性が増えれば、人生は変わる
「この領収書、おとせますか?」
使える経費が満足といえない今、これほどオフィスで緊張感の走るコトバも少なくないでしょう。
一瞬かるい電流が走ったような。
横に座る人も振り向きます。
そして事務のお姉さんは、あなたに目を合わせることなく無表情に言うでしょう。
「それはおとせません」と。
何がいけなかったのでしょう。
あなたが誰と飲んだかわからない領収書を持ってきたから?
それもあるかもしれません。
ですが、通すのにふさわしいコトバを言わなかったことに問題があるのです。
では、こう言ってみたらどうでしょう?
「いつもありがとう、山田さん、この領収書、おとせますか?」
たったこれだけの差で、成功率が上がります。
理由が2つあります。
なぜなら、「ありがとう」と感謝するコトバに、人は否定をしにくいからです。
これは、人間が生まれ持った本能で、自分を認めてくれる人のことを「サポートしたい」という意識が生まれるのです。
さらになぜなら、「山田さん」と名前を言われると、人は応えたくなるからです。
これにより人は、関係ない人には断りやすいですが、近い人には断りにくいですよね。
もちろん必ずOKが出るわけではありません。
ですが、今まで0%だったものが、いくらかでもアリになれば、人生は変わります。
認められなかったものが認められるようになります。
受からなかったものが受かるようになります。
就職活動で、プレゼンで、好きな人への告白で、友達へのお願いで。
それら全て、伝え方で成否が変わるものです。
面接なんてまさにそうです。
面接会場で自分の人生を生で見せることはできませんから、伝え方だけであなたのことを判断されるのです。
人生は、小さなものから大きなものまで、伝え方で変わります。
しかも人生の節目になるような、重要なポイントになればなるほど、伝え方がダイレクトに結果にむすびつくのです。
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