生きかた上手
生きかた上手
『伝え方が9割』
第1章 伝え方にも技術があった
なぜ同じ内容なのに、伝え方で「イエス」「ノー」が変わるのか?
大切だとわかっているのに、誰も鍛えていない「伝え方」
学校では教えてくれなかったこと。でも手に入れると人生の決めどころでスマッシュを打てる
そもそも、伝え方というのは、鍛えることができるのでしょうか?
学校でも教えてもらったことはないですし、参考書もありません。
一方で、明らかに伝え方がうまい人とへたな人がいるのは事実です。
友達にも」、伝え方がうまい人と、そうではない人、いますよね?
うまい人はどこかで学んだわけでもありません。
生きてきた環境により、長い間の経験として身についたのです。
経験から身についてきたということが周知のことであるがゆえに、伝え方を「学べる」もしくは「鍛えられる」という発想は世のな中にはほとんどないのが事実。
伝え方は経験やセンスによるもので、手応えを持ってみにつけることができないものとされてきました。
あらためて。
伝え方というのは、鍛えることができるのでしょうか?
その質問に、私は胸を張って「イエス」と答えます。
自分自身ができたという実体験からと、大学で行っている社会人講座にて受講されている方々が、驚くほどの変化をすることを目のあたりにしているからです。
人生の重要なシーンで成否をわけることなのに、誰も鍛えていない。もしくは「伝え方は鍛えられる」ことさえも知らない。
一方で気づいた方にはとんでもなく大きなチャンスです。
その状態は、温泉のピンポンに似ています。
仲間で温泉に行き、そこに台があればなんとなく触ってみるもの。
誰でもピンポンはできますよね。
たいていそこに一人は経験者がいて、にわかに人気者になったりするものです。
うまい方とそれ以外の方で何がちがうかというと、コツを知っているかいないかが大きいです。
「ラケットはぎゅっと握らず、リラックスしながらも鋭く振り抜く」「打つ方向を見るのではなく、打つ瞬間までボールを見る」その2点を知るだけで、今この場で球筋がガラリと変わります。
学ぶ人も珍しいと思いますが、3日間も学べば別人になります。
伝え方も同じなのです。
誰でも話すこと/書くことはできます。
でも、コツを知っているかどうかで勢いも、美しさも、別モノになります。
世の中大勢の伝え方は、温泉でお気軽ピンポンをやっているレベルです。
つながるし、一応温泉のピンポンとは明らかに一線を画すことができます。
周りの見る目も、評価も変わります。
もちろん誰でもまぐれ当たりで、1球だけ凄いスマッシュを決めることもできます。
ですがこの本のめざすところは、狙って、毎回打てる人になることです。
人生の決めどころで、狙ってスマッシュを打てるようになる。
しかもそれは、現実にできることなのです。
今こそ学ぶチャンスです。
他の人はまだそこに気づいていません。