生きかた上手
Ⅵ 死は終わりではない
人には人にふさわしい終末が約束されるべきです。
すべての人に死あり、ターミナルがある
ターミナル・ケア(終末期におけるケア)とは、この世を去る人と見送る人の双方にとって、人間らしい、人間にしかできない別れのステージを用意することであるように思います。
砂時計の砂が容赦なくさらさらと落ちて、もう残り少なくなっている。
それがターミナルの患者さんの置かれている状態です。
その患者さんに医師と相手の私がさしあげられるものは何かと言えば、私の寿命、私の時間です。
私のことばと心です。
点滴や無益な延命措置ではありません。
患者さんの減っていく砂に私の砂を足して、一緒に落ちてゆく。
そうすれば、患者さんの心にせめてしばらくは寄り添うことができます。
患者さんに捧げる時間が多ければ多いほど、私は本当の意味で長生きをしたことになります。
そのために長生きをしたいとも思ってきました。
それが医療というプロフェッショナルにたずさわる者へのむくいです。
それを望んで、私も医師になったのです。
すべての人に死があり、ターミナルがあります。
やがて死を迎える者として、あるいは見送る者として、どのように死に心構えをし、また人間として望まれるよい最期を迎えるために何をすればよいのか、私たち一人ひとりが考えなければならない問いです。
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