第7章 幸せの秘訣 P160
『再び僕の母から学ぶ』
子供の頃の僕は、母が何についても誰に関しても、否定的なことを言うのを1度も聞いたことがなかった。
状況がどんなに悪かろうと、国はいつもどうにかしてその中に何かしら肯定的なことを見つけ出すのだった。
いかに不愉快な、迷惑な、あるいは意地悪な人であっても、母はその人を肯定的に見る視点を見出した。
こうしたことはすべて、研究者たちの言、つ幸せを生む日常の行動の1つであることが分かっている。
実際、幸せについてのすべての研究から僕が学んだキーポイントを全部並べてみると、僕が生まれてこのかた、母はこれらのキーポイントをすべて実行していたことに気づいた。
母は決して否定的な言葉で話さなかった。
母は常にあらゆるものに良いところを見出した。
普段から、自分の幸運を数えるようにしていた。
人のために親切なことをしていた。
母が「肯定的な視点を持つようにする」などという言葉を使ったことは、人生の中でおそらく1度もないと思うが、日々あらゆる瞬間にこれを実行していた。
母は日々の幸福の原理を体現している。
状況が厳しかったときも、お金に余裕がなかったときも(それはいつものことだった)、あるいは問題が起きたときも(たしかにそれもいつものことのように感じられた)、いつでも母は幸せで満足しているように見えた。
僕が今になって気づいたのは、母は幸せそうに見えていただけではなく、本当に幸せだったのだということだ。
そして母が幸せだったのは、持続的な本物の幸せを生むものだと最新科学が僕たちに教えてくれている日常のちょっとした数々のことを母が実行していたからなのだ。
母が示してくれたものは何だったのか、母から学んだものは何だったのかということに僕が気づいたのは、何年もあとのことだった。
それは、成功が幸せをもたらすのではなく、幸せが成功をもたらすのだということだった。
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