第17章 スライト・エッジを生きる P409
「スライト・エッジと人間関係」
人間という存在に関する皮肉な事実がある。
それはどんなに大きなことを成し遂げても、そこに意味を与えるのは結局のところ他人なのだということだ。
初めて上映されてから70年が過ぎた今で も『市民ケーン』という映画がこれまでに作られた映画の中で最高のものの1つに数えられる理由の1つは、この皮肉な事実についての強いメッセージがこの映画に込められていることにある。
大金と権力を手に入れ堂々たる成功を収めたにも関わらず、チャールズ・フォスター・ケーンの人生の晩年は幼年期を奪われ8歳にして1人世の中に放り込まれたことに対する苦悩に占められた。
その『偉大なる男』には、征服したものや達成したことを分かち合う相手が誰一人いなかったのだ。
この世でのあらゆる成功は、それを分かち合う人がいなければほとんど意味がない。
健康と同じように、人間関係もちょっとしたことで築かれもすれば崩れてしまうこともある。
ほとんどの人はスライト・エッジに気づいていないから、人間関係の行方は謎に満ちたものになりがちだ。
長い年月の間に結婚生活がより豊かなものになる夫婦もいれば、互いに対する関心を失って空疎で苦々しい結婚生活を送る夫婦もいる。
その違いはどこにあるのだろう?
20組のうち19組の夫婦には、これという大きな原因はない。
日々のちょっとしたことの長年の積み重ねが、揺るぎのない満足になるか救いようのない惨めさになるかを分けることになる。
重要なのはまさしく、ちょっとしたことなのだ。
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