生きかた上手
Ⅵ 死は終わりではない
「ありがとう」のことばで人生をしめくくりたいものです。
老いてからの死は、苦しまない
これまで私は数えきれないほどの患者さんを診察し、その病を治すことに力を注いできました。
その日々のさなかにまた、ゆうに4000人を超える患者さんを看取りました。
人のいのちを助けることが医学の使命であるとすれば、私は連戦連敗。
負け戦を挑んできたようなものです。
いのちを救ったつもりでいても、所詮、ほんの少し死を先送りしただけのこと。
いずれは病なり事故で、一人残らず死んでいきます。
死にゆく患者さんを前にして、私はいつも医学の限界を知らされますが、そこに敗北感はありません。
どんなに最先端の医療をもってしても、死を克服することはできません。
いのちに対してますます謙虚になるよりほかありません。
患者さんは自らの死を通して、死がどういうものであるかを私に教えてくれました。
無理な延命措置さえしなければ、老いてからの死はあまり苦しまず安らかであることも、患者さんの死から学びました。
死の瞬間はさぞかし苦しいのだろうと誰もが思うようですが、実際は、まだこの程度では死なないだろうというときに最期を迎えます。
自分の見通しよりも2割くらい手前、8合目ですでに頂上だと知っておいてください。
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