第5章 急がば回れ P106
『時間の力』
あなたはグランド・キャニオンに行ったことがあるだろうか?
上空を飛行機で通過したとき眼下に見たり、テレビのドキュメンタリー番組や本で目にしたことがあるのではないだろうか。素晴らしい景色だ。
絵葉書ではその広大さと地質学的奇跡は十分に伝わってこない。目を見張るほど美しいこの峡谷は、長さ約480キロメートル、幅約30キロメートルでアリゾナ州を横断し、その深さは地下約1.6キロメートルに達している。ごつごつした岩だらけの風景の中に、20億年分の堆積物の歴史が刻まれている。
その姿が思い浮かんだろうか?
そのイメージをしばらく頭の中に抱いたまま、雨の日の外出で道端や自宅の裏庭に雨水が小川のように流れているのを見たときのことを思い出してみてほしい。そして自然が作り出した巨大なグランド・キャニオンと、ちょろちょろと流れる雨水を頭の中で比べてみてほしい。
この2つのものの間には、1つだけ大きな違いがあることがわかるだろう。それは「時間」である。
ちょろちょろとした小川のような流れは、雨水が地面をほんの数分か1時間ばかり流れてできたものだ。
グランド・キャニオンも水という物質が地面を同じように流れてできたものだが、流れた時間がおよそ6000万年という点だけが違っている。
スライト・エッジのすばらしさの1つは、それが非常に気前のいいプロセスだということだ。
あなたにはほんのわずかな要求しかしないのに、とてつもなく大きなお返しをしてくれる。たったの1セントしか要求しないで、100万ドルを返してくれるのである。
あなたは1セントを出して始める。すると残りのものはすべて、あなたを取り巻く宇宙が提供してくれる。そのために宇宙が使う力が「時間」だ。
#SlightEdge #幸せの秘訣 #ありきたりな事をきちんとやる