第15章 スライト・エッジ習慣を身につけよう P345
「習慣と選択」
習慣には2種類ある。
自分の役に立つ習慣と、役に立たない習慣だ。
歯磨きは役に立つ習慣だが 、爪を噛む習慣は役に立たない。
物事を自力で考え抜く習慣は役立つが、ウェブで読んだことや口伝えに聞いたゴシップを鵜呑みにするのは役立たない習慣だ。
他人の長所を探すのは自分の役に立つが、あら探しは役に立たない。
前者のタイプの習慣はあなたの利益になる方向にスライト・エッジの力を作用させ、あなたを成功曲線へと導いてくれる。
反対に後者のタイプの習慣はあなたの不利になる方向にスライト・エッジの力を作用させ、無慈悲にもあなたを徐々に失敗曲線へと引きずり下ろすのだ。
習慣とは考えずに行うものだ。
仕事から家に帰り、歩いて家に入り、冷蔵庫からビールを取り出し、誰かと電話で話しながらテレビのスイッチを入れる。
今必要なものはビールだと意識して取り出したわけではないし、今すぐ見なければならない番組があってテレビをつけたわけでもない。
あなたの注意は携帯電話に向いていたはずだ。
ビールもテレビも単なる習慣にすぎないのだ。
早起きを習慣にすることは可能だ。
同様に、寝坊や夜更かしも習慣になる。
泣き言や不平不満、非難の言葉を口にすることは習慣になる。
同様に、称賛や感謝の言葉を口にすることも習慣にでき
る。
収入以上の金を使うことは習慣になるし、毎月の給料の
一部を退職後に備えて積み立てることも習慣にできる。
難局にあっても良い面を探すことは習慣にできるし、希望の兆しが見えるのにそこに暗い影を見い出すことも習慣になり得る。
習慣づけには決定的な要因がある。
良い習慣であれ悪い習慣であれ、その1つ1つの習慣の根っこには選択が(自分自身が下し、また完全にコントロールできるちょっとした決断が)存在している。
だが、選択を完全にコントロールするのは最初のうちだけ、すなわち自動的にできるようになって一人歩きし始めるまでのことだ。
そして選択は自分の人生の方向を決めることになる。
そこで問題になるのは、一人歩きして欲しいのはどの習慣かということだ。
行動を習慣に変えるには、自動的にできるようになるまでその行動を何度となく繰り返せばいい。
習慣を確率するというのは、ちょっとした小さな行動を長期間積み重ねるという純然たるスライト・エッジの行動だ。
そのようにして時間をかけて身につけた習慣は、自分にとって有利な方向にも不利な方向にも複利的に作用する。
有利な方向に働くか不利な方向に働くかは、その習慣が自分の役に立つものかそうでないかによって決まる。
自分が身につけた習慣は、自分を成功曲線へ導きもすれば失敗曲線に導きもするのである。
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