生きかた上手
「生きかた上手」日野原重明著
家族とは、「ある」ものではかくて、手をかけて「育む」ものです。
ぬくもりや肌ざわりを失った社会の心地わるさ
昔のほうがよかった、などと言うつもりはあつもりはありませんが、一昔前と、ものがあふれるほど豊かないまとでは、居心地というか生き心地が明らかにちがいます。
いまの世の中を、速さ、豊富さ、効率性という観点から見れば、さすがにこれらを必死で追い求めただけのことはあって、申し分のない状態と呼んでいいでしょう。
けれど、はたして居心地はどうかと言えば、私には、とてもドライにすぎるのです。
人のぬくもりや息づかい、手ざわり、肌ざわりがあまり感じられません。
ひと昔前なら、山に登るにも、歩みの遅い人がいれば声をかけ、その人の手を引き、あるいは背後から押しあげる光景も見られたでしょうが、いまは頂上までケーブルカーが運んでくれます。
人の手が介在していたあらゆる営みを機会が取って代わっていく。
たしかに便利で手軽にはちがいないのですが、引き換えに、人とのふれあいを手放してしまいました。
しかし、いまにいたって、多くの人が「ものは豊かにあるのに心が満たされていない」と言うことに気づき始めました。
自分たちのすぐそばで、はた目にはおとなしい10代の若者が次々に凶行に走る。
悲しいかな、これほどの深い痛手を負うまで、手放したものがいかに大切なものだったかに気づかなかった。
けれど、言い換えれば、いま目を覚ますチャンスのとき。
過去から「学習」できるかどうかの瀬戸際に立っているというわけです。
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