『Live Happy』『スライト・エッジ』習慣を身に着けよう!

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生きかた上手


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Ⅵ 死は終わりではない
 
「ありがとう」のことばで人生をしめくくりたいものです。
 
「ありがとう」のことばを残して逝きたい
 
「終わりよければすべてよし」とはシェークスピア(1564~1616)の戯曲名のひとつですが、人生こそ、そのようなものです。

納得して死ねるか、さらに言えば、最後に「ありがとう」と言って死ねるかどうかだと、私は理解しています。

地位や名誉は死ねばなくなる。

財産も残したところで争いの種をまくだけですが、「ありがとう」の一言は、残される者の心をも救う、何よりの遺産です。

このひと言の価値を現代医療はもっと顧みなければなりません。

少なくとも医師たる者は、死にゆく患者がその人らしい死を完成できるように、苦痛があうじんれば取り去り、最後のことばを交わせるようにすべきでしょう。

からだ中に管を差し込まれたままで、どうして、めいめいの死を演じられるでしょう。

尊厳死」を望むかどうかを問うまでもなく、人はみな尊厳をもって人生の幕を閉じるべきなのです。

きのう、私のもとに、10日前に奥さんをがんで亡くされたばかりのご主人から長い手紙が届きました。

亡くなった奥さんは「最期を聖路加国際病院で終えたい」と望まれ、死までのひと月を聖路加国際病院で過ごしました。

痛みをとるよりほかに医者として尽くすべき手はありませんでした。

せめて音楽が心の慰めになるかもしれないと思い、私は音楽療法士に頼んで、彼女が好きだった曲などを枕元で流していました。

ご主人からの手紙には、「妻は美しい旋律に包まれ、幸福感に満ちた臨終でした。最高の別れでした」と、おそらくいまが一番つらく悲しいはずでありながら、喜びと感謝のことばがつづられていました。

最高の死は、死にゆく本人の力だけで演じきれるこのではありません。

家族、友人、医療に従事する者の、深い理解とバックアップが必要なのです。

それらがひとつになったとき、死は悲しいにちがいはないけれど、何かささやかな、あたたかな、いきいきとした、いのちの受け渡しの最高の機会となり、残される者の心にも感謝の思いが生まれるのです。
 
 
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