生き方上手
『人は話し方が9割』
1分で人を動かし、100%好かれる話し方のコツ
第3章 人に嫌われない話し方
29 意外と使い方が難しい「がんばれ」
● 「がんばれ」は、言い方とタイミングに気を遣う
人を励ます言葉として、最もよく使われがちな「がんばれ」。
それが、使い方次第で励ますどころか、逆効果になるケースもあります。
例えば、人は誰しも心の中で、「自分はがんばっている」と思っています。
そこへ人から「がんばれ」と言われると、「まだがんばりが足りないのか…」「もっとがんばれというのか…」と、価値観を押しつけられたように感じてしまうのです。
気力がみなぎり、ガンガン突き進んでいるうちは、「かんばれ」のひと言で、奮起し、がんばることができるでしょう。
しかし、そうでない時は「がんばれ」という言葉は重く感じられ、いっそう落ち込んでしまいます。
つまり、ひどく落ち込んでいる人に「がんばれ」を言う場合、追い詰められたような心境にさせてしまうので注意が必要なのです。
そこで、「がんばれ」という言葉を、どのタイミングでどんな風に使えばいいのか、ケース別にご紹介しましょう。
● 「がんばれ」が効果的になる使い分け
人を励ます時に最も大切なのは、共感と寄り添いです。
そこで効果的な使い方になるのが、「がんばってるね。あまり無理しすぎないでね」という言い方です。
この言葉をもらうと、相手は「がんばっている自分」を認められた気持ちになり、さらに「もう少しがんばってみよう」という気になります。
大切なことは、まず、相手のがんばりを100パーセント認めること。
そして、自ら前進しようという気にさせる、これが本当に人を励ますということになります。
● がんばっていない人には「がんばれ」をストレートに言わないこと
では、あまりがんばっていない人に対しては、どうすればいいのでしょうか?
がんばることが好きでない人は、人から「がんばってるね」と言われると、「そんなにがんばっていないのに…嫌味かな」と思いがちです。
そこで、そういう人に対して効果的なのが、たとえ話や周りに人ががんばっているエピソードをさりげなく話すことです。
「同期の田中くん、任されたプロジェクトをやる気満々でがんばっているね」
「同業者の若狭さん、最近新しい事業を開発して意欲的だね」
こんな風に言葉がけすると、本人も「がんばらなきゃ」となり、自分で動き出すきっかけになります。
● がんばりたくてがんばっている人には、この2つを伝えよう
今現在、自分で何かの目標を持ち、自発的にがんばっている人に対しては、次の言い方が効果的です。
「楽しそうだね。あなたのことを待っている人がたくさんいるね。あなたのがんばりのおかげで、また幸せな人が増えるんだね」
この場合は、①相手のやっていることに共感をし、さらに②将来の展望、などを入れて話していますので相手はより前向きな気持ちになります。
このように、がんばりすぎて疲れている人には「ちょっと力を抜こうよ」と話す。
がんばっていない人にはがんばりたくなるように話す。
がんばりたくてがんばっている人には、その向こうにある未来を話す。
相手の感情にフォーカスできる会話上手な人は、相手に合わせて「がんばる」を使い分けているのです。
日ごろの観察力がものをいうのです。
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