第15章 スライト・エッジ習慣を身につけよう P344
『行動という種を蒔き、習慣という収穫を得よう。習慣という種を蒔き、人格という収穫を得よう。そして人格という種を蒔き、運命という収穫を得よう』
自分自身への投資について語った第12章は、「自動操縦が始まるのだ。カチッ、カチッ、ウィーン....」という言葉で締めくくった。
たった3語のこのシンプルな魔法の言葉の中に、スライト・エッジの極意の1つが込められている。
過小評価され、誤解されてもいる偉大なるその極意とは、習慣というものが持つ力だ。
悪い習慣についての知識は、誰もみな持っている。
悪い習慣と闘い、話題にし、本にも書き、それを-直すべきだと分かっているのに直していない自分の悪い癖とか、周囲の人を悩ませている他人の悪い癖について-取り上げた昼間のテレビ番組を延々と見ている。
その悪い習慣が自分の人生に及ぼし得る油断のならない破壊的な力には、自分でも他人ほどではないにしても気づいている。
だが、ちゃんと分かってはいても、意図的に身につけたポジティブな習慣が持つ絶大な力については見落としがちなものなのだ。
良い習慣というものが存在しないというのでも、僕たちがそれを身につけていないというのでもない。
僕たちは良い習慣を身につけている。
しかし、概してそれを当たり前のことと考えやすい。
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