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生きかた上手


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「生きかた上手」日野原重明
 
Ⅱ 長生きはするもの
 
生きかたのモデルを探し、モデルに学べい
 
人生とは、「生老病死」の四苦からの解脱にある、とお釈迦さまはおっしゃいましたが、その四苦なる人生をまったくの手さぐりで歩むのであれば、いかにも困難に満ちています。

けれど、幸いにして、私たちは膨大な過去のなかに無数の生きかたのモデルを求めることができます。

彼らが、「どうよく生き、どうよく老い、どうよく病み、どうよく死んだか」。

これほどの大きなヒントが、私たちには初めから与えられています。

モデルとは、暗闇を照らす一筋の光のようなもの。

その明かりがあるだけで、私たちの人生はどれだけ歩きやすくなることでしょう。

私は若い人にはいつも、自分の経験からこうアドバイスするのです。

「30代ではこうありたい、40代にはこうなりたいという、できるだけ具体的なモデルをみつけなさい。そして、そのひとに一歩でも近づき、さらに超えるために何をすればよいか、とつねに頭を働かせなさい」と。

長い人生の、この先いくつも現れる曲がり角で、進むべき道に迷うときや、思わぬ困難をかかえて歩むペースが落ちるときも、「なりたい自分」という目標をもっていれば、励まされ、慰められ、支えられ、ときにはよいヒントを与えられます。

その目指すべきモデルが50代をかぎりに見当たらなくなってしまうといいのでは、何だかさみしすぎます。

私のモデルは、ウィリアム・オスラー医師(1849~1919)です。

生涯の師と出会っ愛たのは戦後間もなくのこと、私は30代の半ばでした。

ときに師はこの世をさって久しく、私が衝撃的な出会いをしたのは、一冊の彼の講演集でした。

以来、いまもなお、「オスラー先生だったら、私の何倍のチャレンジをしただろうか」と、心のなかで問いかける存在であり続けています。

幅広い読書歴を持つオスラー先生の座右の書は、17世紀の神学者であり医師であったトーマス・ブラウン(1605~82)の『医師の信仰』でした。

私は先生に導かれるように、この書をひもとき、さらにトーマス・ブラウンが私淑したプラトン(前427~347)やアリストテレス(前384~322)にも深く接するようになりました。

オスラー先生が私をトーマス・ブラウンに引き合わせてくれ、プラトンアリストテレスの存在まで教えてくれたようなものです。

モデルがモデルを、次々に私の目の前に連れて現れたわけです。

いつの世も、人は人から学びます。

だから少なくとも、モデルが残した足跡とそっくり同じことを繰り返すだけで満足してはいけない、と私は自分を叱咤するのです。

モデルの見ていた視線よりさらに未知なる前方を見つめていたい。

1歩、2歩、あるいは2倍、3倍と新しい世界に飛躍するための足がかりとして、モデルを求め、そこに自分にしかない才能と可能性を表現すべきだと思っています。
 
 
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