生きかた上手
孫子の兵法「最後に勝つ人」の絶対ルール
第二講:「作戦篇」
これからの時代を生き抜くための「武器」を持て
17 「一番」を狙っている人についてみよ
兵を知るの将は、生民の司命、国家安危の主なり。
理想の上司は、しっかりした戦略を持ち、一番になれるだけの運と実力を有する人物である。そういう人の下で力を尽くすのがよい。
あなたにとって理想の上司は、どんな人物ですか?
そんな問いを投げかけると、「有能な人」とか「成果は部下の手柄にし失敗の責任は全て引き受けてくれる人」「リーダーシップのある人」など、さまざまな答えが返ってきます。
どれもいいところをついていますが、あまりピンときませんね。
私が名言だと思っているのは、松下幸之助さんの一言「運が強い人だよ」です。
これは実に名言です。
反対を考えれば、すぐわかります。
もし運の弱い上司に仕えたとしたら…。
この松下さんの名言と同じくらいの名言を孫子は説いています。
「絶対に勝てる、そういう確信できるだけの裏付けをちゃんとつくっている人だ」と。
それで思い出すのは、豊臣秀吉の弟、秀長です。
彼は百姓が性に合っているからと、秀吉軍への参加をずっと渋っていました。
しかし秀吉から強引に引っ張られた。
そのとき、秀長は覚悟を決めたんですね。
「兄者は天下一になる将軍だ。よし、兄者につこう。兄者が天下一になれば、自分は天下に二なれる」
こういう発想が大事なんです。
とにかく天下一でも世界一でも何でも「一番」を狙い、それを実現するだけの戦略と力量のある人物をボスとし、自分んも同じほうを向いて力を尽くす。
そう考えると、最短距離でナンバー2のポストが手に入るでしょう。
よく「部下は上司を選べない」と言われますが、そんなことはない。
現実にはダメ上司の下にいても、”仮想上司”ならだれを想定しようと自由ではありませんか。
ぜひ、孫子の言う理想の上司を求めてください。
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