生き方上手
孫子の兵法「最後に勝つ人」の絶対ルール
第三講:「謀攻篇」
「戦わずして勝つ」これが「孫子」の鉄則
20 戦略の基本は「非戦・非攻・非久」
善く兵を用いる者は、人の兵を屈するも、戦うに非ざるなり。人の城を抜くも、攻むるに非ざるなり。人の国を毀るも、久しき非ざるなり。
これは自分にしかできないという「オンリーワン」の分野を持ちなさい。そうすれば戦う必要ンもなくなる。よしんば争いごとが生じても、長引かせないことを第一義とするべきである。
これは「非戦・非攻・非久」といって、孫子が三つの基本とするものです。
一つ目の「非戦」は、前述したように、とにかく戦っちゃあダメなんだ、戦わずに勝つ方法を考えなさい、ということ。
そのために大事なのは、ビジネスでも人生でも、こちらが誰にもマネできない、自分にしかできない「オンリーワン」の分野を持つこと。
勝てないとわかっている相手に、好んで戦いを挑んでくる者などいません。
次の「非攻」は、自分から力ワザで相手をねじふせるようなことをしてはいけない、ということ。
勝てる相手であればなおさら、わざわざこちらから仕掛けることはありません。
戦争で言うなら兵量攻めとか水攻めとか、相手が追い詰められて内部から崩れていくのを待てばいいのです。
ビジネスにおいても、自分が圧倒的な実力を持つことで、ライバルを不利な状態にすればよいのです。
そして第三の「非久」は、「もう争わないわけにはいかないな」となったら、それを長引かせてはいけない、ということ。
ビジネス上の競争でも、人間関係のもめごとでも、争いが長引くと泥沼化して双方が疲弊するだけ。
緒戦に全力投球し、勝って主導権を握り、早いうちに切り上げることが肝要なのです。
「負けるが勝ち」ということもありますから、当面は相手にわざと勝ちを譲ることも戦略の一つでしょう。
その意味では、「十年後には勝つ」と確信できる長期的な戦略がモノを言う、とも言えますね。
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