生きかた上手
「生きかた上手」日野原重明著
Ⅳ いきいきと生きる
「すぎる」ことをいましめたい
私たちは毎日食べます、時間を費やし、お金をかけて。
生命活動を維持するために必要だからです。
この食習慣のからだへの影響は多大です。
食べることで得たエネルギーをむだなく、すべて使い切れるなら、それに越したことはありません。
人間のからだというのは実によくできたもので、機械であれば古くなると燃料が余計にかさみますが、人間は反対に、老齢になるとエネルギーは少しで足りるようになります。
そこに必要以上のエネルギーを注ぐことは、若いときならばあまり問題にならなくとも、年をとると、むだはからだに負担になるだけです。
私の1日の摂取カロリーはざっと1300キロカロリー。
若い人の半分です。
それがちょうどいい。
仕事のペースも、1日の睡眠時間が5時間というのも30代からまったく変わりませんが、食べる量だけは減りました。
何かに集中していると、のども渇かなければ、お腹もすかない。
食事のことなど、つい忘れてしまう。
それでもいいのです。
年をとったら、日に3度の食事にこだわらなくてもいい。
「これでちょうどいいな」というほどほどの加減がつかめたら、その自分のペースでほしいときに自由に食べればいいのです。
できれば、むだなく。
私などは少し食べて、すべて使い切るのでむだがありません。
いまの人はほどほどにしておくのが下手です。
食べすぎ、飲みすぎ、塩の摂りすぎ、粗暴の摂りすぎ、糖分の摂りすぎ、タバコの吸いすぎ...。
「すぎる」食習慣が病気をつくります。
「腹八分目」という約300年も前の貝原益軒の『養生訓』のなかに見られるように、私たちが健やかに生きるコツは、つねに古き人のことばやその生きかたに示されています。
私たちはそれらを謙虚に受け止めるべきでしょう。
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